クチ(南部)
クチは、ベトナム戦争の激戦地の一つで南ベトナム解放戦線の重要拠点、地下壕で奮戦するクチトンネルのベトコンの映像を目にした方も多いでしょう。観光用に今でもトンネルが残っています。また、周辺には水牛が多くのどかな水田が広がっています。水田の畦道を車で通っていると、あっという間に周りが水牛だらけという事もありました。梱包材の製造販売をしている合弁会社の新工場があり、何度か訪問させて頂きました。知人の京都の老舗のかんざし屋さんより、ワシントン条約で禁止されている象牙の代用として水牛のツノでかんざしを作れないですか、と相談を持ちかけられて貿易もしている同じ合弁会社が探したクチにある水牛の加工場に製造を依頼することにしました。
手先の器用な国民性から数度の試作を重ねて、日本の伝統文化を引き継いだ高級なかんざしの製品が完成しました。繊細な工芸品なので、難しいと思いましたが満足して頂いて良かったです。その器用さには驚きました。そして、仕事に前向きな合弁会社のベトナムの女性社長、相談すると何でも取り組んでもらいました。チャレンジ精神旺盛です。
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